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「三十路 独り身 リアル乳ガン闘病記」の紹介

投稿日:2011年12月31日 更新日:

先日、STAND UP!!のメンバーが亡くなりました。

STAND UP!!のブログは、いつも楽しいことばかりを書いてきたと思います。病気に立ち向かえるよう、孤独を感じている人がいたならば、ここに仲間がいるよ!というように前向きなブログを書こうと意識もしていました。

なので、このことをブログで書くことについて悩んだのですが、私達が向き合っている「がん」という病気は、やはり命にかかわる病気であること、楽しいばかりの団体ではないことも書かなければと思いました。

彼女は乳がん患者さんで、本を出している方でした。と、言っても私は直接お会いしたことはなかったのですが、先日、会社で作業中、偶然本棚に彼女の本があるのに気付きました。これも何かの縁なんでしょうね。

 

 

 

 

 

明るく、ユーモアたっぷりのエッセイです。思わず、「そうそう!」「あるある!!」「私もそうだった!」って共感しながら読みました。

「まぁ、若いのに・・」と言われ、若いって言葉はこの病気ではまったくほめ言葉ではない・・・、というフレーズは、私も当時何度経験したことか・・。

友人の結婚話を妬んだり、他の部分も自分が置いてけぼりになった感覚に押しつぶされそうになったり・・・。

彼女の素直な言葉が、読んでいて心地良かったです。がんになって良かったって思えることもたくさんあった。でも、何年たっても、自分もどこかで、健康な周りの人を妬んで、羨ましがって、疎外感を感じていることは確かです。ふと、彼女もそういう気持ちだったんだ・・と。心の荷が降りた気がしました。

 

 

 

 

 

「三十路 独り身 リアル乳ガン闘病記」片野あかり著

あかりさんは、病気になる前から、本を出し、あとがきを書くのが夢だったそうです。

がんになったことも、がんで亡くなることも不本意だったことでしょうが、あかりさんの夢が叶って良かった。

 

先日、観たとある映画のDVDで言っていたセリフです。

「すごいことは、すごい人にだけ起きる。

これはサインかも。

驚くべき運命が君を待つ。

想像を超えたすばらしい運命が。」

がんになることも、がんで命を落とすことも、全然すばらしい運命だなんて思えないけど、でも、想像もしなかった何かが残るんじゃないかと思えた。

あかりさんの本も、STAND UP!!という会も、そのひとつなんじゃないかと。

 

あかりさん、またね。

いつか、会う時まで、あかりさんが生きたかった今を大事に生きていきたいと思います。

 

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